2023年度理事長スローガン

 

『 Restart 』

 

~その一歩が未来を創る~

第42代理事長 上田達也君 理事長所信

 

               『 Restart 』

~ その一歩が未来を創る ~

 

人生には幾度となく転機が訪れる

我々は何度もその転機に自ら選択をし人生を歩んできた

その転機は時に自らの選択とは関係なく大きな試練となる

それは簡単には解決できない大きな試練である

しかしその転機こそ新たな時代を創造する起点となる

 

はじめに

 日本における青年会議所の始まりは、1949年9月3日、戦後4年という復興のままならず混沌とした時代背景の中で、諸先輩方が「新日本の再建は我々青年の仕事である」との設立趣意書を掲げ、青年会議所運動が始動させました。この運動は東京青年会議所か全国へと拡がり、1982年に日本で698番目のLOMとして南但青年会議所が誕生しました。その後、多くの皆様のご理解とご協力と共に、先輩諸氏から受け継がれた「北近畿の中核たらんと欲し」という熱き想いは41年という月日を経て現代まで紡がれてきました。

新型コロナウイルスの感染拡大により私たちの日常生活は大きく変わりました。そして、急激な社会環境の変化によって、これまで問題にされていなかったことが社会の問題として浮き彫りになってきています。その結果として、感染拡大以前の状態に戻るのでなく、これまでの常識が通用しなくなるニューノーマル時代へと変化しています。そして、この変化は人々の生き方や働き方に大きな変化をもたらし、先行き見通すことの難しい社会状況は、青年会議所の創始の社会状況と重なる部分もあり青年会議所はこの有事な時代にこそ、真価が問われています。この課題に対して、私たちと地域が意欲と熱意を持ち、強みや魅力を活かした取り組みを自主的かつ主体的に行わなければなりません。持続可能なまち「みなみ但馬」の創造に向け、私たちが未来も生き続け、次の世代に未来を残す存在であることをしっかりと認識することが必要です。未来をより良いものに変えるために、自分たちが変化することが求められている今、大きな社会変化の中で人と地域の活力を生みだし、誰一人取り残さない持続可能なまち「みなみ但馬」を創造していきましょう。

 

 

 

基本方針

一、 多様性が生み出す柔軟なブランディングの推進

一、 地域の特色を生かした未来の創造

一、 他者を思いやり、未来を切り拓く人材育成

一、 盤石な組織運営と精度も高い運営の確立

 

一、 多様性が生み出す柔軟なブランディングの推進

2020年にJC宣言は時代の背景に対して私たち青年経済人がどのように向き合うべきか、今の時代のあるべき姿が変化したことにより生まれ変わりました。また、改定は外的要因だけではなく、青年会議所の内的要因も改定の要因であります。

日本国内の人口減少が続く中、青年会議所の会員数も年々減少しており、会員拡大は大きな課題となっています。会員拡大に近道はなく、会員一人ひとりが熱き想いと魅力を語り、相手に伝えることが必要です。我々がJCに対して真剣に取り組み、熱き想いを伝播させることで、強い情熱と時代に即した発想を持った、まだ見ぬ青年を仲間に招き入れ、南但青年会議所を進化発展させてまいります。さらに、SNSなどでの情報発信を活性化し南但青年会議所のブランディングを推進し、魅力を伝えることで理解が生まれ、共感をもつ賛同者が増えることにつながります。様々な視点から課題と解決策を考え、考え抜いた手法によって解決し、みなみ但馬に良い影響を与えようと挑戦を続けています。可能性を信じ、挑戦をする新たな仲間が増えることで、私たちの運動・活動の効果は更に拡がりを見せます。広報活動を積極的に行い、出会う新たな仲間と共に地域により良い影響を与える組織へと成長してまいりましょう。

 

一、 地域の特色を生かした未来の創造

 子供たちを取り巻く現代社会では、情報も知識もインターネットを通じて簡単に手に入れることができます。それらは、子供たちが夢を描くためには必要なものの一つですが、夢に向かって挑戦していくためには、子供たちが見て触れて感じることができる原体験が必要ではないでしょうか。子どもたちが夢を描き、叶えられるまちを創るのは私たち大人の責務です。

化する時代に適応し、夢や希望を持って力強く生きていくためには、子供から大人へと成長する過程の中で、我々大人が家庭や学校だけでなく、地域社会全体で子供たちを明るい未来へと導いていかなければなりません。そのために、この地域の子供たちに日常の生活では味わえない体験や機会を与え、夢や希望を持つことの素晴しさを伝えていくことが大切だと考えます。このまちには魅力的な産業とそれを支える多くの企業があります。この企業の一つ一つが必ず子供たちが夢を描けるような魅力をもっていて、自社の魅力を誇りに想い地域へしっかりと伝えることが夢の選択肢を増やすことにつながります。地域の企業との懸け橋となることで子供たちが夢を描き、それに向かって進んでいくことで、子供たちは逞しく成長することができます。厳しい時代だからこそ、挑戦する勇気とお互いを応援する気持ちを会員同士で高め合っていきましょう。そして、青年会議所で培った仲間を大切にしたいという想いを、家族に対する感謝の想いに変えて、青年会議所の魅力を家族へと伝えてまいりましょう。

 

一、 他者を思いやり、未来を切り拓く人材育成

 青年会議所の事業は幾重にもなる会議を通じてブラッシュアップがされます。そのため会議の精度は事業の充実につながり、この会議の運営を支えることが1年間の事業の成果に大きな影響を与えます。会議運営として継承されてきた伝統を今の時代に照らし合わせて磨きを掛けることが大切となるのです。

 私たちの運動の源泉は会員一人ひとりの想いと行動力です。会員同士が協力し合い、互いに高め合うことで、新しい交流が生まれ、これまでに知らなかった一面との出会いとなり信頼関係が作られていきます。新たな成長の機会を与えることは青年会議所の使命です。青年会議所運動の根幹にはリーダーの育成が兼有されており、組織としての仕組みを経験していくことによって、自ら判断、選択、行動を行えるリーダーとして成長につながります。また、私たちは様々な運動や活動を通じて多くの仲間たちと切磋琢磨しながら自己修練に努めています。しかし、成長の機会はただ与えられるものではなく、主体的な姿勢を持って会員自らがつかみ取るものでもあります。自分に限界を作らず積極的に挑戦することであらゆる経験が成長の機会になります。様々な障害や困難と向き合いながら、目的達成に向け、もがきながらも努力し、事を成し遂げようとする姿に、人は信頼を寄せるものです。一人ではたどり着かないと思えるような目標も、仲間と共に取り組めばきっとたどり着けるはずです。志を同じくする仲間とともに運動し、自己修練を積むことで、青年会議所内外においてリーダーとして地域により良い変化を与えることのできる人財の育成を行ってまいりましょう

 

一、 盤石な組織運営と精度も高い運営の確立

青年会議所活動の礎は会議活動であり、会議を通して事業計画を磨き上げることで、より強固で大きな運動へ結びつくと確信しております。我々の情報共有と重要な意思決定機関となる理事会や総会などの諸会議は、運動や活動をより良いものにするために、成果の伴う有意義な議論を交わせる場にならなくてはなりません。諸会議を円滑に進めるためには、組織のガバナンスを高めるべく、会議運営や定款・諸規定・内規の運用のあり方について、歴史の中で確立された伝統を受け継ぎつつも、変化に対応させて、効率的かつ効果的な組織運営を模索し、組織としての価値を高めていく必要があります。そして、費用対効果を考えた健全な予算の執行管理が求められるため、厳しさが必要になります。それは、組織の基盤が強固でなければ、その上に積み上げる事業や運動が崩れてしまうからです。互いに切磋琢磨し高め合い、志高い会員の迅速な情報共有と強い連携のもと、効率的な事業構築を支援可能な組織に進化してまいりましょう

 

おわりに

目の前に大きな壁が立ちはだかっています。この壁を乗り越えた先にはどんな景色が待っているのでしょうか。何をやってもなかなか上手くいかない世の中だからこそ、いくらでもチャレンジができます。不安定な時代だからこそ、私たちの存在意義があるのだと思っています。私たちは、挑戦できるこの時代を思い切り楽しんでまいります。まちはそんな人たちで溢れ、賑わいが生まれ、活気が生まれます。活気の中から、新しいアイデアが生まれ続けます。これがまちにイノベーションをもたらし、次代につながるまちとなるはずです。これはすなわち、未来のまちを創り上げていく運動に他ならず、持続可能な社会へ発展していくことでしょう。